ウッドデッキ・フェンスのお手入れ…阿部 正光

2月号でもご紹介したウッド製品の手入れについて、もっと詳しく知りたいとの声をいただき、あらためて今月はウッデデッキとフェンス等のお手入れ方法を詳しくお伝えします。
近年、ウッド製品の良さが見直され、建物にも無垢の木材を使われる事が多くなりました。同様にガーデンにもウッド製品を使いたいという方が増えています。
では、ウッドの風合いを長く楽しむためのお手入れ方法はどうしたら良いのでしょうか?
天然木はとても水を吸いやすい性質を持っています。特に、雨がかかりやすいウッドデッキやフェンスは、天然木にとって過酷な状況におかれていますから、手入れを怠るとすぐに腐食してしまいます。
では、具体的なお手入れの方法を、手入れの頻度ごとに分けてご紹介します。
常に雨風や紫外線に攻撃を受けているデッキやフェンスですから、日常的な手入れが最も大切になってきます。
- ほうきやハタキを使って、表面の砂埃を払い落しましょう
- 床材や板間に溜まったゴミや砂埃を、ブラシなどを使って取り除きましょう
- 木の反りなどで水が溜まりやすくなった場所は、こまめに水をふき取りましょう
- ウッド表面がささくれたり、ヒビ割れがないかチェックしましょう
以外と知られていませんが、ウッド製品も水洗いする事をおすすめします。
- 年に2回ほど、天気の良い日にホースで水をかけながらブラシで軽く洗いましょう
- 水洗いの後は、しっかりと乾燥させてください
- 家庭用高圧洗浄機があると、作業がとても楽になります
天然木が苦手な水分を寄せ付けないために、塗料で油分を補給します。
- ウッド製品が完全に乾いていることを確認した上で、ステイン塗料を塗りましょう
- 色ムラになりやすい場合には、2度塗りすると良いでしょう
- 刷毛でももちろんOKですが、古雑巾などで広げるように塗ると塗料の厚塗りを防ぐ事ができて経済的です
- 板間の隙間にも、しっかり塗料を行き渡らせてください
- ウッドの小口(断面)には、特にしっかり塗料を塗りましょう
ウッド製品の傷み方は均一ではありません。どんなにしっかり手入れをしていても、木材の弱い部分は傷みが進みやすいものです。そこで、板材の部分的な補修・取替を考えてみましょう。時期は、春の塗装前が良いでしょう。補修が済んだら一緒に塗装すれば違和感はありませんね。部分補修の注意点は、必ず同じ材質のものを用意すること。違う材質を使ってしまうと、塗料の乗りも変わってきますし、仕上りの風合いも同じになりません。
ホームセンター等で材料のカットサービスもありますので、道具を持っていなくても大丈夫です。思い切ってチャレンジしてみましょう。

でも、これらのお手入れを欠かさず行なっていれば、10~15年ほどに延命させることができます。
木材は生き物です。製品となった状態でも呼吸をしていると言われています。その呼吸を妨げることなく、余計な水分から守ってあげることで、長く美しい姿で私たちを楽しませてくれることでしょう。