早春を彩る植物「クリスマスローズ」…春原 康太郎

クリスマスローズ

日陰でも長期間花を楽しませてくれる花『クリスマスローズ~Christmas rose~』

花の少ない冬から春にかけ日陰でも育ち、長期間にわたって花を楽しませてくれる花がクリスマスローズです。学名をヘレボレス・オリエンタリス、英名をレンテンローズと言います。
クリスマスローズと言う名前は、イギリスの気候で毎年クリスマスの時期になると咲く原種「ヘレボレス・ニゲル」の花色(萼弁色)が白いものを言います。日本の気候では、2月~4月と長い期間、咲くキンポウゲ科の常緑多年草です。お花屋さんで主に販売されているオリエンタル系レンテンローズは花色(萼弁色)が白、ピンク、赤、グリーン、黄色、アプリコット、黒、スポットなど豊富な色があり花の形もシングル、ダブル、セミダブル、フリル咲きなど実に多種多様で楽しませてくれます。

植える場所

クリスマスローズは、強い日差しと高温多湿が苦手なので、水はけの良い明るい日陰が適しています。例えば、落葉樹の株元、常緑樹や建物の東側で午前中だけ日が当る場所が良いですね。

水やり

地植えの場合は、植える場所さえ気を付ければ水やりを特に気にしなくてもよいと思いますが、鉢植えの場合、半休眠期の5月中旬~9月末は、根が水分を必要としないので水のやり過ぎに注意してください。しかし、真夏は乾きやすいので極端に乾き過ぎないように水やりをしてください。
生育期の10月~5月は、土の表面が乾いたらたっぷりと水を与えるようにします。

肥料

生育期に緩効性肥料を株元より少し離して施すか、液体肥料を10日に1回のペースで与えます。
半休眠期は、与えません。

花後の管理

クリスマスローズは花を長く楽しむことが出来ますが、花弁が緑色に変色し始めたら種をとるもの以外は早めに花茎を枯れ葉と一緒に切り取ります。

植え込みと殖やし方

植え付けや植え替えは、9月~11月が適期です。株分けは、3年~4年たつ株の生育が悪くなり花つきが悪くなるので2月~4月に株分けすると翌年に花が楽しめます。

私がクリスマスローズを植えて映えると思う場所は、冬に落葉樹が葉を落とし、落ち葉の間から可憐に花を咲かせている様子が伺えるところです。クリスマスローズらしさが映えるピッタリのシチュエーションだと感じます。
お庭で花を長く楽しみたい方は是非、クリスマスローズをお庭の彩りに取り入れてみてください。